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 川崎市子どもの権利に関する条例


   制定  平成12年12月21日 条例第72号
 最近改正  平成17年 3月24日 条例第7号


 目次
  前文
  第1章 総則(第1条〜第8条)
  第2章 人間としての大切な子どもの権利(第9条〜第16条)
  第3章 家庭、育ち・学ぶ施設及び地域における子どもの権利の保障
   第1節 家庭における子どもの権利の保障(第17条〜第20条)
   第2節 育ち・学ぶ施設における子どもの権利の保障(第21条〜第25条)
   第3節 地域における子どもの権利の保障(第26条〜第28条)
  第4章 子どもの参加(第29条〜第34条)
  第5章 相談及び救済(第35条)
  第6章 子どもの権利に関する行動計画(第36条・第37条)
  第7章 子どもの権利の保障状況の検証(第38条〜第40条)
  第8章 雑則(第41条)
  附則


 子どもは、それぞれが一人の人間である。子どもは、かけがえのない価値と尊厳を持っており、個性や他の者との違いが認められ、自分が自分であることを大切にされたいと願っている。
 子どもは、権利の全面的な主体である。子どもは、子どもの最善の利益の確保、差別の禁止、子どもの意見の尊重などの国際的な原則の下で、その権利を総合的に、かつ、現実に保障される。子どもにとって権利は、人間としての尊厳をもって、自分を自分として実現し、自分らしく生きていく上で不可欠なものである。
 子どもは、その権利が保障される中で、豊かな子ども時代を過ごすことができる。子どもの権利について学習することや実際に行使することなどを通して、子どもは、権利の認識を深め、権利を実現する力、他の者の権利を尊重する力や責任などを身に付けることができる。また、自分の権利が尊重され、保障されるためには、同じように他の者の権利が尊重され、保障されなければならず、それぞれの権利が相互に尊重されることが不可欠である。
 子どもは、大人とともに社会を構成するパートナーである。子どもは、現在の社会の一員として、また、未来の社会の担い手として、社会の在り方や形成にかかわる固有の役割があるとともに、そこに参加する権利がある。そのためにも社会は、子どもに開かれる。
子どもは、同時代を生きる地球市民として国内外の子どもと相互の理解と交流を深め、共生と平和を願い、自然を守り、都市のより良い環境を創造することに欠かせない役割を持っている。
 市における子どもの権利を保障する取組は、市に生活するすべての人々の共生を進め、その権利の保障につながる。私たちは、子ども最優先などの国際的な原則も踏まえ、それぞれの子どもが一人の人間として生きていく上で必要な権利が保障されるよう努める。
 私たちは、こうした考えの下、平成元年11月20日に国際連合総会で採択された「児童の権利に関する条約」の理念に基づき、子どもの権利の保障を進めることを宣言し、この条例を制定する。


     第一章 総 則
(目的)
第1条 この条例は、子どもの権利に係る市等の責務、人間としての大切な子どもの権利、家庭、育ち・学ぶ施設及び地域における子どもの権利の保障等について定めることにより、子どもの権利の保障を図ることを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 子ども 市民をはじめとする市に関係のある18歳未満の者その他これらの者と等しく権利を認めることが適当と認められる者
(2) 育ち・学ぶ施設 児童福祉法(昭和22年法律第164号)に規定する児童福祉施設、学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する学校、専修学校、各種学校その他の施設のうち、子どもが育ち、学ぶために入所し、通所し、又は通学する施設
(3) 親に代わる保護者 児童福祉法に規定する里親その他の親に代わり子どもを養育する者

(責務)
第3条 市は、子どもの権利を尊重し、あらゆる施策を通じてその保障に努めるものとする。
2 市民は、子どもの権利の保障に努めるべき場において、その権利が保障されるよう市との協働に努めなければならない。
3 育ち・学ぶ施設の設置者、管理者及び職員(以下「施設関係者」という。)のうち、市以外の施設関係者は、市の施策に協力するよう努めるとともに、その育ち・学ぶ施設における子どもの権利が保障されるよう努めなければならない。
4 事業者は、雇用される市民が養育する子ども及び雇用される子どもの権利の保障について市の施策に協力するよう努めなければならない。

(国等への要請)
第4条 市は、子どもの権利が広く保障されるよう国、他の公共団体等に対し協力を要請し、市外においてもその権利が保障されるよう働きかけを行うものとする。

(かわさき子どもの権利の日)
第5条 市民の間に広く子どもの権利についての関心と理解を深めるため、かわさき子どもの権利の日を設ける。
2 かわさき子どもの権利の日は、11月20日とする。
3 市は、かわさき子どもの権利の日の趣旨にふさわしい事業を実施し、広く市民の参加を求めるものとする。

(広報)
第6条 市は、子どもの権利に対する市民の理解を深めるため、その広報に努めるものとする。

(学習等への支援等)
第7条 市は、家庭教育、学校教育及び社会教育の中で、子どもの権利についての学習等が推進されるよう必要な条件の整備に努めるものとする。
2 市は、施設関係者及び医師、保健師等の子どもの権利の保障に職務上関係のある者に対し、子どもの権利についての理解がより深まるよう研修の機会を提供するものとする。
3 市は、子どもによる子どもの権利についての自主的な学習等の取組に対し、必要な支援に努めるものとする。

(市民活動への支援等)
第8条 市は、子どもの権利の保障に努める市民の活動に対し、その支援に努めるとともに、子どもの権利の保障に努める活動を行うものとの連携を図るものとする。

     第二章 人間としての大切な子どもの権利
(子どもの大切な権利)
第9条 この章に規定する権利は、子どもにとって、人間として育ち、学び、生活をしていく上でとりわけ大切なものとして保障されなければならない。

(安心して生きる権利)
第10条 子どもは、安心して生きることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 命が守られ、尊重されること。
(2) 愛情と理解をもって育はぐくまれること。
(3) あらゆる形態の差別を受けないこと。
(4) あらゆる形の暴力を受けず、又は放置されないこと。
(5) 健康に配慮がなされ、適切な医療が提供され、及び成長にふさわしい生活ができること。
(6) 平和と安全な環境の下で生活ができること。

(ありのままの自分でいる権利)
第11条 子どもは、ありのままの自分でいることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 個性や他の者との違いが認められ、人格が尊重されること。
(2) 自分の考えや信仰を持つこと。
(3) 秘密が侵されないこと。
(4) 自分に関する情報が不当に収集され、又は利用されないこと。
(5) 子どもであることをもって不当な取扱いを受けないこと。
(6) 安心できる場所で自分を休ませ、及び余暇を持つこと。

(自分を守り、守られる権利)
第12条 子どもは、自分を守り、又は自分が守られることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) あらゆる権利の侵害から逃れられること。
(2) 自分が育つことを妨げる状況から保護されること。
(3) 状況に応じた適切な相談の機会が、相談にふさわしい雰囲気の中で確保されること。
(4) 自分の将来に影響を及ぼすことについて他の者が決めるときに、自分の意見を述べるのにふさわしい雰囲気の中で表明し、その意見が尊重されること。
(5) 自分を回復するに当たり、その回復に適切でふさわしい雰囲気の場が与えられること。

(自分を豊かにし、力づけられる権利)
第13条 子どもは、その育ちに応じて自分を豊かにし、力づけられることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 遊ぶこと。
(2) 学ぶこと。
(3) 文化芸術活動に参加すること。
(4) 役立つ情報を得ること。
(5) 幸福を追求すること。

(自分で決める権利)
第14条 子どもは、自分に関することを自分で決めることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 自分に関することを年齢と成熟に応じて決めること。
(2) 自分に関することを決めるときに、適切な支援及び助言が受けられること。
(3) 自分に関することを決めるために必要な情報が得られること。

(参加する権利)
第15条 子どもは、参加することができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 自分を表現すること。
(2) 自分の意見を表明し、その意見が尊重されること。
(3) 仲間をつくり、仲間と集うこと。
(4) 参加に際し、適切な支援が受けられること。

(個別の必要に応じて支援を受ける権利)
第16条 子どもは、その置かれた状況に応じ、子どもにとって必要な支援を受けることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。
(1) 子ども又はその家族の国籍、民族、性別、言語、宗教、出身、財産、障害その他の置かれている状況を原因又は理由とした差別及び不利益を受けないこと。
(2) 前号の置かれている状況の違いが認められ、尊重される中で共生できること。
(3) 障害のある子どもが、尊厳を持ち、自立し、かつ、社会への積極的な参加が図られること。
(4) 国籍、民族、言語等において少数の立場の子どもが、自分の文化等を享受し、学習し、又は表現することが尊重されること。
(5) 子どもが置かれている状況に応じ、子どもに必要な情報の入手の方法、意見の表明の方法、参加の手法等に工夫及び配慮がなされること。

     第三章 家庭、育ち・学ぶ施設及び地域における子どもの権利の保障

 第一節 家庭における子どもの権利の保障
(親等による子どもの権利の保障)
第17条 親又は親に代わる保護者(以下「親等」という。)は、その養育する子どもの権利の保障に努めるべき第一義的な責任者である。
2 親等は、その養育する子どもが権利を行使する際に子どもの最善の利益を確保するため、子どもの年齢と成熟に応じた支援に努めなければならない。
3 親等は、子どもの最善の利益と一致する限りにおいて、その養育する子どもに代わり、その権利を行使するよう努めなければならない。
4 親等は、育ち・学ぶ施設及び保健、医療、児童福祉等の関係機関からその子どもの養育に必要な説明を受けることができる。この場合において、子ども本人の情報を得ようとするときは、子どもの最善の利益を損なわない限りにおいて行うよう努めなければならない。

(養育の支援)
第18条 親等は、その子どもの養育に当たって市から支援を受けることができる。
2 市は、親等がその子どもの養育に困難な状況にある場合は、その状況について特に配慮した支援に努めるものとする。
3 事業者は、雇用される市民が安心してその子どもを養育できるよう配慮しなければならない。

(虐待及び体罰の禁止)
第19条 親等は、その養育する子どもに対して、虐待及び体罰を行ってはならない。

(虐待からの救済及びその回復)
第20条 市は、虐待を受けた子どもに対する迅速かつ適切な救済及びその回復に努めるものとする。
2 前項の救済及びその回復に当たっては、二次的被害が生じないようその子どもの心身の状況に特に配慮しなければならない。
3 市は、虐待の早期発見及び虐待を受けた子どもの迅速かつ適切な救済及びその回復のため、関係団体等との連携を図り、その支援に努めるものとする。

 第二節 育ち・学ぶ施設における子どもの権利の保障
(育ち・学ぶ環境の整備等)
第21条 育ち・学ぶ施設の設置者及び管理者(以下「施設設置管理者」という。)は、その子どもの権利の保障が図られるよう育ち・学ぶ施設において子どもが自ら育ち、学べる環境の整備に努めなければならない。
2 前項の環境の整備に当たっては、その子どもの親等その他地域の住民との連携を図るとともに、育ち・学ぶ施設の職員の主体的な取組を通して行われるよう努めなければならない。

(安全管理体制の整備等)
第22条 施設設置管理者は、育ち・学ぶ施設の活動における子どもの安全を確保するため、災害の発生の防止に努めるとともに、災害が発生した場合にあっても被害の拡大を防げるよう関係機関、親等その他地域の住民との連携を図り、安全管理の体制の整備及びその維持に努めなければならない。
2 施設設置管理者は、その子どもの自主的な活動が安全の下で保障されるようその施設及び設備の整備等に配慮しなければならない。

(虐待及び体罰の禁止等)
第23条 施設関係者は、その子どもに対し、虐待及び体罰を行ってはならない。
2 施設設置管理者は、その職員に対し、子どもに対する虐待及び体罰の防止に関する研修等の実施に努めなければならない。
3 施設設置管理者は、子どもに対する虐待及び体罰に関する相談をその子どもが安心して行うことができる育ち・学ぶ施設における仕組みを整えるよう努めなければならない。
4 施設関係者は、虐待及び体罰に関する子どもの相談を受けたときは、子どもの最善の利益を考慮し、その相談の解決に必要な者、関係機関等と連携し、子どもの救済及びその回復に努めなければならない。

(いじめの防止等)
第24条 施設関係者は、いじめの防止に努めなければならない。
2 施設関係者は、いじめの防止を図るため、その子どもに対し、子どもの権利が理解されるよう啓発に努めなければならない。
3 施設設置管理者は、その職員に対し、いじめの防止に関する研修等の実施に努めなければならない。
4 施設設置管理者は、いじめに関する相談をその子どもが安心して行うことができる育ち・学ぶ施設における仕組みを整えるよう努めなければならない。
5 施設関係者は、いじめに関する子どもの相談を受けたときは、子どもの最善の利益を考慮し、その相談の解決に必要な者、関係機関等と連携し、子どもの救済及びその回復に努めなければならない。この場合において、施設関係者は、いじめを行った子どもに対しても必要な配慮を行った上で適切な対応を行うよう努めなければならない。

(子ども本人に関する文書等)
第25条 育ち・学ぶ施設における子ども本人に関する文書は、適切に管理され、及び保管されなければならない。
2 前項の文書のうち子どもの利害に影響するものにあっては、その作成に当たり、子ども本人又はその親等の意見を求める等の公正な文書の作成に対する配慮がなされなければならない。
3 育ち・学ぶ施設においては、その目的の範囲を超えてその子ども本人に関する情報が収集され、又は保管されてはならない。
4 前項の情報は、育ち・学ぶ施設のその目的の範囲を超えて利用され、又は外部に提供されてはならない。
5 第1項の文書及び第3項の情報に関しては、子どもの最善の利益を損なわない限りにおいてその子ども本人に提示され、又は提供されるよう文書及び情報の管理等に関する事務が行われなければならない。
6 育ち・学ぶ施設において子どもに対する不利益な処分等が行われる場合には、その処分等を決める前に、その子ども本人から事情、意見等を聴く場を設ける等の配慮がなされなければならない。

 第三節 地域における子どもの権利の保障
(子どもの育ちの場等としての地域)
第26条 地域は、子どもの育ちの場であり、家庭、育ち・学ぶ施設、文化、スポーツ施設等と一体となってその人間関係を豊かなものとする場であることを考慮し、市は、地域において子どもの権利の保障が図られるよう子どもの活動が安全の下で行うことができる子育て及び教育環境の向上を目指したまちづくりに努めるものとする。
2 市は、地域において、子ども、その親等、施設関係者その他住民がそれぞれ主体となって、地域における子育て及び教育環境に係る協議その他の活動を行う組織の整備並びにその活動に対し支援に努めるものとする。

(子どもの居場所)
第27条 子どもには、ありのままの自分でいること、休息して自分を取り戻すこと、自由に遊び、若しくは活動すること又は安心して人間関係をつくり合うことができる場所(以下「居場所」という。)が大切であることを考慮し、市は、居場所についての考え方の普及並びに居場所の確保及びその存続に努めるものとする。
2 市は、子どもに対する居場所の提供等の自主的な活動を行う市民及び関係団体との連携を図り、その支援に努めるものとする。

(地域における子どもの活動)
第28条 地域における子どもの活動が子どもにとって豊かな人間関係の中で育つために大切であることを考慮し、市は、地域における子どもの自治的な活動を奨励するとともにその支援に努めるものとする。

     第四章 子どもの参加
(子どもの参加の促進)
第29条 市は、子どもが市政等について市民として意見を表明する機会、育ち・学ぶ施設その他活動の拠点となる場でその運営等について構成員として意見を表明する機会又は地域における文化・スポーツ活動に参加する機会を諸施策において保障することが大切であることを考慮して、子どもの参加を促進し、又はその方策の普及に努めるものとする。

(子ども会議)
第30条 市長は、市政について、子どもの意見を求めるため、川崎市子ども会議(以下「子ども会議」という。)を開催する。
2 子ども会議は、子どもの自主的及び自発的な取組により運営されるものとする。
3 子ども会議は、その主体である子どもが定める方法により、子どもの総意としての意見等をまとめ、市長に提出することができる。
4 市長その他の執行機関は、前項の規定により提出された意見等を尊重するものとする。
5 市長その他の執行機関は、子ども会議にあらゆる子どもの参加が促進され、その会議が円滑に運営されるよう必要な支援を行うものとする。

(参加活動の拠点づくり)
第31条 市は、子どもの自主的及び自発的な参加活動を支援するため、子どもが子どもだけで自由に安心して集うことができる拠点づくりに努めるものとする。

(自治的活動の奨励)
第32条 施設設置管理者は、その構成員としての子どもの自治的な活動を奨励し、支援するよう努めなければならない。
2 前項の自治的な活動による子どもの意見等については、育ち・学ぶ施設の運営について配慮されるよう努めなければならない。

(より開かれた育ち・学ぶ施設)
第33条 施設設置管理者は、子ども、その親等その他地域の住民にとってより開かれた育ち・学ぶ施設を目指すため、それらの者に育ち・学ぶ施設における運営等の説明等を行い、それらの者及び育ち・学ぶ施設の職員とともに育ち・学ぶ施設を支え合うため、定期的に話し合う場を設けるよう努めなければならない。

(市の施設の設置及び運営に関する子どもの意見)
第34条 市は、子どもの利用を目的とした市の施設の設置及び運営に関し、子どもの参加の方法等について配慮し、子どもの意見を聴くよう努めるものとする。

     第五章 相談及び救済
(相談及び救済)
第35条 子どもは、川崎市人権オンブズパーソンに対し、権利の侵害について相談し、又は権利の侵害からの救済を求めることができる。
2 市は、川崎市人権オンブズパーソンによるもののほか、子どもの権利の侵害に関する相談又は救済については、関係機関、関係団体等との連携を図るとともに子ども及びその権利の侵害の特性に配慮した対応に努めるものとする。

     第六章 子どもの権利に関する行動計画
(行動計画)
第36条 市は、子どもに関する施策の推進に際し子どもの権利の保障が総合的かつ計画的に図られるための川崎市子どもの権利に関する行動計画(以下「行動計画」という。)を策定するものとする。
2 市長その他の執行機関は、行動計画を策定するに当たっては、市民及び第38条に規定する川崎市子どもの権利委員会の意見を聴くものとする。

(子どもに関する施策の推進)
第37条 市の子どもに関する施策は、子どもの権利の保障に資するため、次に掲げる事項に配慮し、推進しなければならない。
(1) 子どもの最善の利益に基づくものであること。
(2) 教育、福祉、医療等との連携及び調整が図られた総合的かつ計画的なものであること。
(3) 親等、施設関係者その他市民との連携を通して一人一人の子どもを支援するものであること。

     第七章 子どもの権利の保障状況の検証
(権利委員会)
第38条 子どもに関する施策の充実を図り、子どもの権利の保障を推進するため、川崎市子どもの権利委員会(以下「権利委員会」という。)を置く。
2 権利委員会は、第36条第2項に定めるもののほか、市長その他の執行機関の諮問に応じて、子どもに関する施策における子どもの権利の保障の状況について調査審議する。
3 権利委員会は、委員10人以内で組織する。
4 委員は、人権、教育、福祉等の子どもの権利にかかわる分野において学識経験のある者及び市民のうちから、市長が委嘱する。
5 委員の任期は、3年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 委員は、再任されることができる。
7 第4項の委員のほか、特別の事項を調査審議させるため必要があるときは、権利委員会に臨時委員を置くことができる。
8 委員及び臨時委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
9 前各項に定めるもののほか、権利委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、市長が定める。

(検証)
第39条 権利委員会は、前条第2項の諮問があったときは、市長その他の執行機関に対し、その諮問に係る施策について評価等を行うべき事項について提示するものとする。
2 市長その他の執行機関は、前項の規定により権利委員会から提示のあった事項について評価等を行い、その結果を権利委員会に報告するものとする。
3 権利委員会は、前項の報告を受けたときは、市民の意見を求めるものとする。
4 権利委員会は、前項の規定により意見を求めるに当たっては、子どもの意見が得られるようその方法等に配慮しなければならない。
5 権利委員会は、第2項の報告及び第3項の意見を総合的に勘案して、子どもの権利の保障の状況について調査審議するものとする。
6 権利委員会は、前項の調査審議により得た検証の結果を市長その他の執行機関に答申するものとする。

(答申に対する措置等)
第40条 市長その他の執行機関は、権利委員会からの答申を尊重し、必要な措置を講ずるものとする。
2 市長は、前条の規定による答申及び前項の規定により講じた措置について公表するものとする。

     第八章 雑 則
(委任)
第41条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長その他の執行機関が定める。

附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成13年4月1日から施行する。
(権利侵害からの救済等のための体制整備)
2 市は、子どもに対する権利侵害の事実が顕在化しにくく認識されにくいことと併せ、子どもの心身に将来にわたる深刻な影響を及ぼすことを考慮し、子どもが安心して相談し、救済を求めることができるようにするとともに、虐待等の予防、権利侵害からの救済及び回復等を図ることを目的とした新たな体制を早急に整備する。

附 則(平成13年6月29日条例第15号)
この条例の施行期日は、市長が定める。〔平成14年3月29日規則第33号により平成14年5月1日〕

附 則(平成14年3月28日条例第7号) 抄
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成17年3月24日条例第7号) 抄
この条例は、公布の日から施行する。


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