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大阪市環境基本条例


          制定  平成7年 3月16日 大阪市条例第24号

          施行  平成7年 4月 1日


目 次

 前 

 第一章 総  則(第1条−第6条)

 第二章 環境の保全及び創造に関する基本方針等(第7条−第9条)

 第三章 環境の保全及び創造に関する施策等(第10条−第24条)

 第四章 地球環境保全の推進のための施策(第25条・第26条)

 附 則


 大阪市は、豊かな自然の恵みをうけ、また、この地で生活し、活動する人々の努力により、発展を続けてきた。

 しかし、今日の発展を支えてきた都市の活動や物質に依存した生活の営みか、資源やエネルギーを大量に消費し、この都市の環境に多大の影響を与え、さらに私たちの生活そのものを脅かす要因を生み出している。

 今日の環境問題が、地域の環境にとどまらず、地球規模の広がりをみせ、ますます複雑、多様化する中で、これまで以上に環境への十分な配慮を基本とした都市づくりを、総合的に推進していくことか、私たちに強く求められている。

 すべての市民は、安全で健康かつ快適な生活を営むことができる良好な都市の環境を享受する権利を有するとともに、このかけがえのない都市の環境を禾来の市民に引き継いでいくために行動する責務を有している。

 大阪市は、この都市に集う人々の協働により、良好な都市の環境をまもり、つくりだし、地球環境の保全に貢献していくために、市民の総意として、ここに、この条例を制定するものである。

 

   第一章 総 則

第1条(目的)

 この条例は、環境の保全及び創造について、基本理念を定め、並びに本市、事業者及び市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創造に関する施策の基本となる事項を定めることにより、これらの施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民が安全で健康かつ快適な生活を営むことのできる良好な都市の環境を確保することを目的とする。

 

第2条(定義)

 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1)環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2)地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

(3)公害 環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

 

第3条(基本理念)

@ 環境の保全及び創造は、すべての市民が安全で健康かつ快適な生活を営むことのできる良好な都市の環境を確保し、これを将来の世代へ継承していくことを目的として行われなければならない。

A 環境の保全及び創造は、本市、事業者及び市民のすべての事業活動及び日常生活における環境への十分な配慮その他の自主的かつ積極的な行動の下、環境への負荷の少ない都市を構築することを目的として行われなければならない。

B 環境の保全及び創造は、資源の適正な管理及び循環的な利用の促進により、持続的な発展が可能な都市を構築することを目的として行われなければならない。

C 地球環境保全は、本市、事業者及び市民のすべての事業活動及び日常生活において積極的に推進されなければならない。

 

第4条(本市の責務)

 本市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全及び創造に関し、本市の区域の自然的社会的条件に応じた基本的かつ総合的な施策を策定し、実施する責務を有する。

 

第5条(事業者の責務)

 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たって、これに伴う環境への負荷の低減その他の環境の保全及び創造に自ら積極的に努めるとともに、本市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。

 

第6条(市民の責務)

 市民は、基本理念にのっとり、その日常生活に伴う環境への負荷の低減に努め、環境の保全及び創造に資するよう自ら活動するとともに、本市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。

 

   第二章 環境の保全及び創造に関する基本方針等

第7条(施策の策定等に係る基本方針)

 @ 環境の保全及び創造に関する施策の策定及び実施は、次に掲げる事項を基本として、施策相互の有機的な連携を図りつつ、総合的かつ計画的に行われなければならない。

(1)公害の防止

(2)電波、光等による環境の保全上の支障の防止

(3)野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保

(4)本市の区域の自然的社会的条件に応じた緑地、水辺地等における多様な自然環境の体系的保全

(5)地域の特性を生かした良好な景観の形成並びに歴史的文化的遺産の保存及び活用による快適な都市空間の創造

(6)廃棄物の減量並びに資源及びエネルギーの消費の抑制及び循環的な利用が徹底される都市の構築をめざした情報の収集及び提供、技術の蓄積及び活用

(7)地球環境保全に資する施策の推進

A 本市は、環境の保全及び創造に関する施策について、総合的な調整を行い、これを推進するための必要な措置を講ずるものとする。

 

第8条(環境基本計画の策定)

@ 市長は、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、環境の保全及び創造に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めるものとする。

A 環境基本計画は、環境の保全及び創造に関する目標、施策の方向、配慮の指針その他の重要事項について定めるものとする。

B 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、市民、事業者又はこれらの者の組織する団体(以下「市民等」という。)の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるものとする。

C 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ大阪市環境審議会の意見を聴くものとする。

D 市長は、環境基本計画を定めたときは、速やかにこれを公表するものとする。

E 前三頃の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

 

第9条(年次報告)

 市長は、環境の状況、環境の保全及び創造に関する施策並びにその実施状況を明らかにした年次報告を作成し、これを市会に提出するとともに、市民に公表するものとする。

 

   第三章 環境の保全及び創造に関する施策等

第10条(施策の策定等に当たっての措置)

 本市は、環境に影響を及ぼすおそれのある施策を策定し、実施するに当たっては、環境への負荷の積極的な低減を図るよう必要な措置を講ずるものとする。

 

第11条(自主環境管理)

 本市は、環境に影響を及ぼすおそれのある事業を実施する事業者が、その事業の実施に当たり、環境の保全及び創造に資するよう自ら環境への負荷の低減の目標を定め、その目標の達成状況を検証し、その目標を見直すことができるよう必要な措置を講ずるものとする。

 

第12条(環境影響評価)

@ 本市は、環境に著しい影響を及ぼすおそれのある事業を実施する事業者が、その事業の実施に当たり、あらかじめその事業に係る環境への影響について自ら適正に調査、予測又は評価を行い、その結果に基づき、事業に係る環境の保全及び創造について適正な配慮をすることができるよう必要な措置を講ずるものとする。

A 市長は、環境の保全及び創造を図るため必要があると認めるときは、前項の事業者に対して必要な指導又は助言を行うものとする。

 

第13条(規制の措置)

 本市は、環境の保全及び創造を図るため必要があると認めるときは、必要な規制の措置を講ずるものとする。

 

第14条(経済的措置)

 本市は、市民等か自らの行為に係る環境への負荷の低減その他の環境の保全及び創造に資する活動を誘導するため必要があると認めるときは、経済的な助成その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

 

第15条(資源の適正管理及び循環的利用)

 本市は、事業者及び市民による資源の適正な管理及び循環的な利用が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。

 

第16条(環境の保全及び創造に資する施設の整備等)

 本市は、環境の保全及び創造に資する施設の整備を進めるとともに、これらの施設の適切な利用を促進するため必要な措置を講ずるものとする。

 

第17条(監視、測定及び検査の実施等)

@ 本市は、環境の状況を把握するため必要な監視、測定及び検査を実施するものとする。

A 本市は、環境の保全及び創造に関する施策の策定、実施に必要な調査研究を行うとともに、環境の保全及び創造に資するため、研究開発の推進その他の必要な措置を講ずるものとする。

 

第18条(環境教育、学習の振興等)

 本市は、市民等が自ら環境の保全及び創造についての理解を深め、環境への負荷の低減に資する活動が促進されるよう、施設の整備及び充実を図るとともに、環境に関する教育及び学習の振興並びに広報活動の充実その他の必要な措置を講ずるものとする。

 

第19条(自主的な活動を促進するための措置)

 本市は、市民等の環境の保全及び創造に資する自主的な活動を促進するため、技術的な指導又は助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

 

第20条(市民等の意見の反映)

 本市は、環境の保全及び創造に関する施策について、市民等の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

 

第21条(情報の提供)

 本市は、市民等の環境の保全及び創造に関する活動の促進に資するため、環境の保全及び創造に関する情報を適切に提供するよう努めるものとする。

 

第22条(公害等に係る苦情の処理)

 本市は、公害その他環境の保全上の支障を及ぼす行為に係る苦情について、他の行政機関と協力して、迅速かつ適正な処理を図るよう努めるものとする。

 

第23条(公害健康被害の救済)

 本市は、公害に係る健康被害の救済を図るため必要な措置を講ずるものとする。

 

第24条(財政上の措置)

 本市は、環境の保全及び創造に関する施策を推進するため必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

 

   第四章 地球環境保全の推進のための施策

第25条(地球環境保全に資する施策の推進)

 本市は、地球環境保全に関する調査研究、環境の状況の監視、観測及び測定を行い、地球環境保全に資する施策を積極的に推進するものとする。

 

第26条(地球環境保全に関する国際協力の推進)

 本市は、国際機関、国及び他の地方公共団体等と協力し、環境の保全に関する情報の収集及び提供並びに技術の蓄積及び活用により、地球環境保全に関する国際協力の推進に努めるものとする。

 

  附 則

 この条例は、平成7年4月1日から施行する。


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