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 東京都性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等の規制に関する条例


      制定  平成12年10月13日 条例196号
      施行  平成12年11月 1日


(目的)
第一条 この条例は、性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等について必要な規制を行うことにより、個人の身体及び財産に対する危害の発生を防止することを目的とする。

(定義)
第二条 この条例において「性風俗営業等」とは、次のいずれかに該当する営業のうち、指定区域(不当な勧誘、料金の取立て等による個人の身体及び財産に対する被害の発生状況等を勘案して、その区域についてこの条例の規定により現制を行う必要性が高いと認められるものとして東京都公安委員会(以下「公安委員会」という。)が指定する東京都の区域をいう。第十一条において同じ。)内で営まれるものをいう。
 一 営業所を設けて、当該営業所において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第六項第一号に掲げる営業を除く。)
 二 営業所を設けて、当該営業所において客の接待(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第二条第三項に規定する接待をいう。)をして客に飲食をさせる営業のうち、バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業

(料金等の表示)
第三条 性風俗営業等を営む者は、東京都公安委員会規則(以下「公安委員会規則」という。)で定めるところにより、次に掲げる事項を、営業所内において客に見やすいように表示しなければならない。
 一 当該営業に係る料金(当該営業所で当該性風俗営業等を営む者の代理人、使用人その他の従業者(第六条第一項及び第七条第一項において単に「従業者」という。)がその提供する前条第一号に規定する役務の対価として受け取る一切の料金を含む。以下同じ。)
 二 違約金その他名目のいかんを問わず、当該営業に関し客が支払うべきものとする金銭(前号に掲げるものを除く。以下「違約金等」という。)に関する定めがある場合にあっては、その内容

(不当な勧誘、料金の取立て等の禁止)
第四条 何人も、人に特定の性風俗営業等の客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をするに当たっては、次に掲げる行為をしてはならない。
 一 当該営業に係る料金について、実際のものよりも著しく低廉であると誤認させるような事項を告げ、又は表示すること。
 二 前条第二号に掲げる事項について、不実のことを告げること。
2 何人も、特定の性風俗営業等の客に対し、粗野若しくは乱暴な言動を交えて、又はその者から預かった所持品を隠匿する等迷惑を覚えさせるような方法で、当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをしてはならない。

(性風俗営業等を営む者の勧誘等の委託に伴う指導義務)
第五条 性風俗営業等を営む者は、当該営業に関し人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をすることを委託したときは、当該性風俗営業等を営む者その他の者から委託を受けて、当該営業に関し人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をする者が前条第一項の規定に違反しないよう指導しなければならない。
2 前項の規定は、性風俗営業等を営む者が、当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをすることを委託した場合について準用する。この場合において、同項中「人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をする」とあるのは「当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをする」と、「前条第一項」とあるのは「前条第二項」と読み替えるものとする。

(指示)
第六条 公安委員会は、性風俗営業等を営む者又はその従業者が、当該営業に関し、この条例の規定に違反したときは、当該性風俗営業等を営む者に対し、個人の身体及び財産に対する危害の発生を防止するため必要な指示をすることができる。
2 公安委員会は、性風俗営業等を営む者その他の者から委託を受けて、当該営業に関し人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をする者が、第四条第一項の規定に違反したときは、当該性風俗営業等を営む者に対し、当該委託を受けた者に前条第一項に規定する指導をするよう指示をすることができる。
3 前項の規定は、性風俗営業等を営む者その他の者から委託を受けて、当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをする者が、第四条第二項の規定に違反した場合について準用する。この場合において、前項中「前条第一項」とあるのは、「前条第二項において準用する同条第一項」と読み替えるものとする。

(営業の停止)
第七条 公安委員会は、性風俗営業等を営む者が前条の規定による指示に従わなかったとき、又は性風俗営業等を営む者若しくはその従業者が当該営業に関し次のいずれかに該当する行為をしたときは、当該性風俗営業等を営む者に対し、八月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
 一 第十三条に規定する罪に当たる違法な行為
 二 刑法(明治四十年法律第四十五号)第百五十九条、第百六十一条、第百九十九条、第二百一条、第二百三条(第百九十九条に係る部分に限る。)から第二百六条まで、第二百八条、第二百九条、第二百十条、第二百十七条から第二百二十三条まで、第二百三十五条、第二百三十六条から第二百四十一条まで、第二百四十三条(第二百三十五条、第二百三十六条及び第二百三十八条から第二百四十一条までに係る部分に限る。)、第二百四十六条、第二百四十六条の二、第二百四十八条から第二百五十条(第二百四十六条、第二百四十六条の二、第二百四十八条及び第二百四十九条に係る部分に限る。)まで、第二百六十一条及び第二百六十二条に規定する罪に当たる違法な行為
2 公安委員会は、性風俗営業等を営む者に前条第二項の規定による指示をした場合において、当該指示の後三月以内に、当該性風俗営業等を営む者その他の者から委託を受けて、当該営業に関し人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をする者が、第四条第一項の規定に違反したときは、当該性風俗営業等を営む者に対し、八月を超えない範囲内で期間を定めて、当該営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
3 前項の規定は、性風俗営業等を営む者が、当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをすることを委託した場合について準用する。この場合において、同項中「前条第二項」とあるのは「前条第三項において準用する同条第二項」と、「人に客となるように勧誘をし、又は広告若しくは宣伝をする」とあるのは「当該営業に係る料金又は違約金等の取立てをする」と、「第四条第一項」とあるのは「第四条第二項」と読み替えるものとする。

(標章のはり付け)
第八条 公安委員会は、前条の規定により性風俗営業等の停止を命じたときは、公安委員会規則で定めるところにより、当該命令に係る施設の出入口の見やすい場所に、公安委員会規則で定める様式の標章をはり付けるものとする。
2 前条の規定による命令を受けた者は、次に掲げる事由のいずれかがあるときは、公安委員会規則で定めるところにより、前項の規定により標章をはり付けられた施設について、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。
 一 当該施設を当該営業の用以外の用に供しようとするとき。
 二 当該施設を取り壊そうとするとき。
 三 当該施設を増築し、又は改築しようとする場合であって、やむを得ないと認められる理由があるとき。
3 第一項の規定により標章をはり付けられた施設について、当該命令に係る性風俗営業等を営む者から当該施設を買い受けた者その他当該施設の使用について正当な権原を有する第三者は、公安委員会規則で定めるところにより、標章を取り除くべきことを申請することができる。この場合において、公安委員会は、標章を取り除かなければならない。
4 何人も、第一項の規定によりはり付けられた標章を破壊し、又は汚損してはならず、また、当該施設に係る前条に規定する命令の期間を経過した後でなければ、これを取り除いてはならない。

(聴聞の特例)
第九条 公安委員会は、第七条の規定により営業の停止を命じようとするときは、東京都行政手続条例(平成六年東京都条例第百四十二号。以下「行政手続条例」という。)第十三条第一項の規定による意見陳述の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
2 公安委員会は、聴聞を行うに当たっては、その期日の一週間前までに、行政手続条例第十五条第一項の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
3 公安委員会は、前項の通知を行政手続条例第十五条第三項に規定する方法によって行う場合は、同条第一項の規定により聴聞の期日までにおくべき相当の期間は、二週間を下回ってはならない。
4 第一項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

(報告及び立入り)
第十条 公安委員会は、この条例の施行に必要な限度において、性風俗営業等を営む者に対し、その業務に関して報告又は資料の提出を求めることができる。
2 警察職員は、この条例の施行に必要な限度において、性風俗営業等の営業所(個室その他これに類する施設(以下この項において「個室等」という。)を設ける営業所にあっては、客が在室する個室等を除く。)に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問することができる。
3 前項の規定により警察職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
4 第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(広報啓発活動)
第十一条 指定区域を管轄する警察署長は、性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等を防止するため必要な広報啓発活動を行うものとする。

(委任)
第十二条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関して必要な事項は、公安委員会規則で定める。

(罰則)
第十三条 第七条の規定による公安委員会の命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 次の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 一 第三条の規定に違反して、営業に係る料金について実際のものよりも著しく低廉であると誤認させるような事項を表示し、又は同条第二号に掲げる事項について不実のことを表示した者
 二 第四条の規定に違反した者
3 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
 一 第八条第四項の規定に違反した者
 二 第十条第一項の規定による報告若しくは資料の提出を拒み、若しくは同項の規定による報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同条第二項の規定による立入り若しくは帳簿等の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

(両罰)
第十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同条の罰金刑を科する。

 附 則
 この条例は、平成十二年十一月一日から施行する。


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