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大阪市基本構想
平成 2年 5月31日 告示第391号
目次
前文
T まちづくりの目標
1 生涯を健康で安心して暮らせるまち
2 豊かでいきがいある大都市生活を楽しめるまち
3 新しい文化を創造し発信するまち
4 社会の発展を先導する創造的な経済のまち
5 世界に開かれた交流のまち
U まちづくりの基本方向
1 都市空間構想
(1) 都市空間整備の方向
(2) 都市の構造
2 分野別構想
(1) 健康で安心できる生活
(2) 心豊かでいきがいのある生活
(3) 魅力ある大都市居住
(4) 創造性に満ちた大阪文化
(5) 活力ある経済・産業
(6) 多彩な交流と世界への貢献
(7) アメニティ豊かな空間
(8) 確固たる都市基盤
ア 総合交通体系
イ 情報・通信体系
ウ 供給処理循環体系
V 構想の実現に向けて
1 市民とともに進めるまちづくり
2 効率的できめ細かな行政運営
3 財政基盤の確立
4 大都市制度の確立
地方自治法第2条第5項の規定に基づき、平成2年3月27日、市議会の議決を経た大阪市基本構想は、次のとおりである。
前文
大阪は、長い歴史の中で幾多の大きな転換期を経験しましたが、これらのいずれも乗りこえ、我が国の経済・文化・社会の発展に重要な役割を果たしてきました。
大阪がこのような役割を果たすことができたのは、この大阪が地理的条件に恵まれ、有史以来さまざまな人々が集まり、生活し、多くの人材が活躍する中で、自由・進取の気風、豊かな文化的風土、質の高い都市基盤などをはぐくみ、蓄積するとともに、これらをもとに、常に時代を先取りするまちづくりを多方面で積極的に展開してきたことにあります。
我が国の社会は、今、約1世紀にわたる近代化・工業化の過程を経て、国際的な役割の飛躍的増大、人々の価値観や生活様式の変化、高齢人口の増加、新たな技術革新、産業構造の大きな変化、さらには国土構造の再構築など、歴史的に大きな転換点を迎えています。
このような状況の中で、大阪は、その優れた特質を最大限に生かし、質の高い生活空間の創造、多極分散型国土の実現と我が国社会の新たな発展、アジアをはじめ世界に対する積極的な寄与といった21世紀の主要目標の実現に向けて、重要な役割を担うことが期待されています。
このような新たな発展を先導する都市・大阪を、行政・市民・企業・都市を利用する人々などの協力によってつくりあげ、さらによりよき都市として後代へ引き継いでいくことが、我々に課せられた使命です。
ここに、市政ならびに市民をはじめ広く民間諸活動の共通の指針として、21世紀中葉を視野に入れ、大阪のめざすべき方向を明らかにする大阪市基本構想を定めます。
T まちづくりの目標
21世紀は、超高齢社会、豊かな成熟社会を迎え、国際社会における我が国の地位と役割が飛躍的に高まり、また、世界の平和と発展に、国際的な大都市が重要な役割を果たす時代になると予想されます。
このような中で、大阪は、これまでにはぐくみ、蓄積してきた有形・無形の豊かな資産を最大限に生かし、
・市民および大阪に集まってくる人々が、その個性に応じたいきがいを追求し、健康で豊かな大都市生活をおくれる快適で魅力ある人間主体のまち
・活力と創造性に満ちた経済と文化を都市発展の両輪とし、また、広く内外の人々に活躍の場を提供するとともに、積極的な国際交流や協力を通じて世界に貢献するまちの実現をめざします。
このため、快適、魅力、活力、創造、貢献をまちづくりの基本理念として、住・職・遊のバランスのとれた21世紀を切り開く先駆的な都市づくりに努めます。
このような考え方に基づき、これからの大阪のまちづくりの目標を次のように設定します。
1 生涯を健康で安心して暮らせるまち
都市の主人公は人間であり、まちづくりは、主人公であるすべての人々が充実した人生をおくることをめざすものでなければなりません。そのためには、市民の健康を守る保健医療体系や豊かな生活の基礎を支える福祉体系を備え、また、安全で快適な都市環境を確保していくことが基礎的な条件です。
大阪は、本格的な人生80年時代が到来する中で、市民の誰もが生涯を通じ、社会の一員として自立し、健康で文化的な生活をおくれるように、市民や民間団体等の主体的な参加を得て地域を基本とした福祉システムや、日常的な健康づくりから高次先端医療に至る包括的な保健医療システムを確立し、安全で清潔な都市環境を整えることによって、健康で安心して暮らせる都市をめざします。
2 豊かでいきがいある大都市生活を楽しめるまち
大阪は、すべての人々がいきがいに満ちた人生をおくることのできる都市をめざします。
そのためには、市民の一人ひとりが人間として等しく尊重されることが必要であり、大阪は、社会を構成するすべての人々のたゆまぬ努力によって、差別のない社会、誰もが自己の能力を最大限に発揮できる社会の確立をはかります。
また、次代を担う子どもたちや青少年の人間性・創造性・国際性などを豊かにはぐくむとともに、大都市ならではの多様な学習・労働の機会や魅力ある余暇環境の活用、多彩なボランティア活動・コミュニティ活動を通じた社会への参加などによって、市民が相互のふれあいと交流を深め、心豊かにいきいきと生活できる都市をめざします。
さらに、多様で良質な住宅、便利で魅力ある消費・文化・交通などの都市的生活環境を整えることによって、新たな居住の魅力を創造し、質の高い大都市生活を楽しむことのできる都市をめざします。
3 新しい文化を創造し発信するまち
文化は、人間の感性・知性・身体的な活動の成果であり、その創造・発表・享受などを通じて人々に喜びといきがいを与え、生活にゆとりとうるおいをもたらします。また、都市にとっては、その魅力と活力の大きな要素であり、かつ、創造力の源として経済・社会の発展に重要な役割を果たします。
人々がこれまでにも増して心の豊かさを求め、また、文化面における我が国の果たすべき役割が大きく高まる21世紀において、大阪は、豊かな文化蓄積の継承・発展をはかるとともに、多彩で質の高い市民文化が花咲く都市をめざします。
さらに、我が国の文化首都と位置づけられる近畿圏の中枢都市として、大阪は、芸術・学術・スポーツなどの幅広い文化領域において質の向上をはかるとともに、圏域各都市との連携や、多様な外国文化との交流・融合によって、新しい文化を創造し、発信する国際的な文化都市をめざします。
4 社会の発展を先導する創造的な経済のまち
人々にさまざまな雇用・事業機会、消費・サービス機会を提供する大都市の産業・経済活動は、人々を都市にひきつけ、豊かな生活を可能にするなど、都市の活力や魅力の源泉となり、さらに広く社会の発展や進歩を先導する重要な役割を担っています。
地球全体がひとつの経済圏として一体化し、また、急速な技術革新などにより、我が国の産業構造が大きく変化していく21世紀において、大阪は、金融・交易・情報などの高次経済機能の強化を通して、歴史的に深いつながりを持つアジア太平洋地域との相互連携を充実し、その発展に寄与するとともに、さらに広く、世界経済の発展・運営に重要な役割を果たす国際経済中枢都市をめざします。
また、大阪が有する先見性・創造性を生かし、業種間交流や文化・学術機能等との連携によって、常に新しい産業を生み出し、また、産業の更新をはかることによって、経済の発展を先導し、豊かな生活の創造に寄与する国際的な産業母都市をめざします。
5 世界に開かれた交流のまち
大阪は、活発な市民交流・都市交流を進め、国際社会との一層の友好・親善に努めるとともに、経済、科学・技術、都市づくり、人材育成など、多様な分野における積極的な交流や価値ある情報の創造・発信によって、世界的諸課題の解決に寄与し、世界の平和と発展に貢献する都市をめざします。
また、幅広い分野にわたり、人や情報との出会いの場、活躍の場を整備し、医療・教育・文化・観光など多彩なサービス機能を高め、これらを広く開放することによって、世界中からさまざまな人々が集まる魅力ある都市、さらに、「水の都」の特性を生かし、水と緑とまちなみが調和し、あたたかくにぎわいのある雰囲気を持った美しく品格ある都市をめざします。
U まちづくりの基本方向
1 都市空間構想
大阪がめざす住・職・遊のバランスのとれたまちの実現に向けて、多彩な諸活動が展開される場である都市空間の基本的な整備方向と、都市機能の適切な配置を誘導するための都市の構造を示します。
(1) 都市空間整備の方向
都市空間を、居住・業務・生産・流動・ゆとりという五つの側面からとらえ、各々の整備を次のような方向で進めます。
(居住の空間)
「居住の空間」は、人々が生活をおくるうえで最も基本的な空間であり、快適な空間をめざして、良好な住宅地の確保・整備に努めます。
同時に、職住近接や遊住近接などの生活の便利さや楽しさを求める居住ニーズにこたえ、環境面に配慮しつつ居住と他用途との複合的な土地利用を進め、地域の特性を生かしながら市域全体に居住の空間を展開していきます。
(業務の空間)
「業務の空間」は、国際経済中枢都市・大阪にふさわしく、環境面に配慮しながら、整備・拡充をはかります。
都心地域については、市街地の再整備を積極的に進め、土地の有効利用や高度利用をはかり、業務の空間の無秩序な拡大の抑制に努めつつ、国際的・中枢的な経済機能の集積地として整備します。
さらに、南港・北港地区を中心とした臨海地域については、業務の空間を計画的に整備し、新しい都心として育成します。
(生産の空間)
「生産の空間」は、産業構造の転換に伴い、基本的にはその量を縮小していきますが、生産機能は、新しい産業や技術を生み出す苗床となるものであり、都市の活力を保ち高めるうえで非常に重要な役割を果たします。
このため、生産機能を研究・デザイン開発型など新しい都市型に転換を進めるとともに、これに対応して、生産空間のコンパクト化、また、環境面に配慮しながら居住の空間やゆとりの空間などとの共存化を進めていきます。
(流動の空間)
移動する・運ぶ・伝達する・供給する・処理するなどの諸活動が行われる「流動の空間」は、人・物・情報交流の一層の増大に伴い、その量的拡大が必要となります。
このため、地下や上空などを利用する技術の進展を考慮し、また、都市景観への配慮、都市空間の有効利用の観点から、できるだけ地下を利用することによって対応します。
(ゆとりの空間)
人々が憩い・楽しむ空間であり、都市にうるおいを与え、また、都市の安全性を確保するうえで重要な役割を果たす「ゆとりの空間」は、その量の拡大と優れた質を備えた空間としての整備が必要です。
このため、公園・緑地の整備や文化的まちづくりの推進、水辺空間の開放などを進め、また、土地の高度利用によるオープンスペースづくりや緑化の推進などをはかりながら、まち全体に魅力あるゆとりの空間を創出します。
(2) 都市の構造
大阪市域の背後には、これと密接な関係を持つ大阪都市圏、さらには近畿圏が存在しています。21世紀には、都市圏域はさらに拡大していくとともに、圏域内外との連携も一層強まっていきます。また、関西国際空港や関西文化学術研究都市などの新しい拠点が生まれ、これらと大阪、京都、神戸の三大都市を中心とする既存の諸都市とのネットワークが形成されるとともに、国土軸に加えて、湾岸軸など圏域を貫き全国を結ぶ新たな広域軸も形成されるなど、多核ネットワーク型の圏域構造が一層充実・強化されていくことになります。
このような中で、我が国の歴史・文化のふるさとであり、自由と進取の気風にあふれ、経済面でも創造的で活発な活動を展開している大阪都市圏・近畿圏の重要性はさらに高まり、大阪はその中枢都市として、圏域全体、さらには我が国全体の発展をリードする重要な役割を担っていかなければなりません。そのためには、経済・文化・交流・情報などの都市機能を飛躍的に充実していく必要があり、その充実にあたっては、将来の圏域構造や広域軸との連携をはかりつつ、次のようなバランスのとれた都市の構造のもとに都市機能の計画的な配置を誘導します。
(新しい都心形態の構築)
既存の集積を生かし、概ねJR大阪環状線により囲まれた地域などをひとつの都心として、その再編・強化をはかります。
同時に、南港・北港地区およびその周辺の臨海地域を、大阪湾ベイエリアの中心に位置するという地理的な条件や広大な開発可能性等を生かして、大阪の発展を先導する新しい都市機能を計画的に集積する、もうひとつの新しい都心として育成します。
(都市軸の充実・強化)
都心・新都心間をネットワークし、また、市内と圏域の新しい拠点や広域軸との連携をはかっていくうえで重要となる東西都市軸、南北都市軸の二つの都市軸を充実・強化していきます。
(ブロック別のまちづくり)
大阪が備えるべき多様な都市機能の受け皿を計画的に用意し、また、地域の特性に応じた個性豊かなまちづくりを行うことは、市域の均衡ある発展をはかるうえで非常に大切です。
このため、市域をまちの発展過程や地形、土地利用の状況などから、
中心部、西部、北部、東部、南部
の五つのまとまりのあるブロックに分け、各々の地域の条件や特性を生かしたまちづくりを進めます。
これらのブロックごとに、交通施設やアメニティ空間の連続性を生かして地域軸の形成をはかります。
また、各ブロックごとの広域的な役割や地域の特性を考慮し、居住・経済・文化・交流・レクリエーションなどの諸機能の強化・育成をはかり、市域の均衡ある発展をめざします。
2 分野別構想
まちづくりの目標を受けて、まちづくりの各分野におけるめざすべき方向を示します。
(1) 健康で安心できる生活
まちづくりの基本は、都市で生活し、活動する人々の幸福を追求することにあります。大阪は、そのための基礎的条件である市民一人ひとりの生涯にわたる健康と福祉の確保に努め、また、安全で快適な都市環境を創出し、市民共通の財産として後代に引き継いでいきます。
@ 生涯を通じた健康福祉社会
(生涯健康都市)
心身が健康で社会活動に参加できることが、幸せな人生をおくるうえでの基本的な条件であり、すべての市民共通の課題です。
大阪は、市民の主体的な健康づくりへの取組みと、これを支援する体制や初期医療から高次先端医療までの一貫した医療体系の整備など、健康の増進・管理から疾病の予防・早期発見・治療・リハビリテーションに至る包括的な保健医療体制の確立によって、一人ひとりが生涯を通じ、すこやかな生活を営むことのできる生涯健康都市をめざします。
(市民とともに築く福祉社会)
年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが家族・地域社会との結びつきを保ちながら、自立して暮らすことのできる社会こそ、大阪がめざす福祉社会の目標です。
このようなノーマライゼーションの考え方、市民全体の生涯にわたる福祉の向上という視点に立って、市民・民間団体・企業などの理解と主体的な参加のもとに、身近な生活の場において、保健や医療、住宅や教育部門などと密接に連携した総合的な福祉システムの構築をはかります。
A 安心して生活できる快適環境都市
(良好な都市環境)
公害の解消、新たな環境汚染の未然防止など、都市環境の保全に努め、さらに、大阪の自然や歴史的蓄積の活用、都市景観の整備などによって、快適環境の積極的な創造をはかります。
さらに、豊かな都市生活、活発な都市活動が都市や地球の環境と深いかかわりをもって営まれていることを十分に認識し、環境への負荷を極力抑制する技術の開発やその実用化、地球的規模の環境問題への対処などにより、世界の環境保全に貢献する都市をめざします。
(災害に強い都市)
市街地の不燃化・耐震化の推進、避難地・避難路の確保、総合的な治水対策などにより、都市全体の防災性の向上に努めます。
また、高度な消防活動体制と市民・企業の自主的な防災体制の確立によって、人々の生命や財産を災害から守り、円滑な都市活動を保障する災害に強い安全な都市の構築をはかります。
(2) 心豊かでいきがいのある生活
大都市生活の魅力は、都市の多様な機能を活用して、学び、働き、遊び、交流するなど、生活領域全般にわたり各人に応じた多彩ないきがいを追求できることにあります。
大阪は、誰もが個人として等しく尊重される人間尊重社会を実現し、市民が、また集まってきたすべての人々が、仕事、文化・学習・コミュニティ活動などを通じて自己の向上をはかり、いきがいに満ちた生活を築くことができる魅力あるまちをめざします。
@ 心の通う人間尊重社会
(差別のない社会)
人間尊重社会にとって最も重要な条件は、差別のない社会を実現することにあります。
このため、市民一人ひとりが人間の大切さを認識し、互いの人権を尊重しあうことによって、家庭・地域・学校・職域等社会のあらゆる場において、人間尊重の意識が浸透し、同和問題をはじめ、性別・国籍の違いなどによる差別がなく、すべての人々が互いに認めあい、ともに生きていける社会の形成をはかります。
(誰もが自己の能力を高め、発揮できる社会)
市民の誰もが、個人としての尊厳が保たれ、生活や社会の基本的な権利の保障のうえで、社会の一員としてさまざまな活動や交流に主体的に参加し、自己の持てる能力を高め、かつ十分に発揮し、いきがいある人生を創造することのできる社会をめざします。
A 生涯学習社会
(人間形成の基礎を培う教育)
次代の大阪を担うすべての子どもたちを、自らの人生を主体的に創造し、また、社会の発展を担う市民としてはぐくむ教育の役割は極めて重要です。
このため、学校・家庭・地域の相互連携と役割分担のもとに、一人ひとりの子どもが持つ個性・可能性を最大限に引き出しつつ、基礎学力を高め、豊かな人間性・社会性・創造性・国際性をはぐくむなど、人間形成の基礎を培う教育の充実をはかります。
(生涯を通じた学習)
人生80年時代が定着し、かつ、変化の著しい社会の中で、人々は生涯を通じて、自らの個性と能力を継続的に伸ばすことのできる多様な学習機会を強く求めるようになります。
これに対応し、市民に開かれた大学をはじめ、教育・学習環境の整備と連携によって、市民が基礎教育により培った基盤の上に、その資質や能力を主体的に高めることのできる生涯学習体系の確立をめざします。
(多様な人材の育成)
大都市は、広く内外の人々の学びの場です。大阪は、これまでも懐徳堂・適塾などを有し、多くの有為の人材を育ててきました。
今後とも、経済・芸術・学術・医学など、多様な分野の発展を担う人材を育成し、また、発展途上国をはじめ、世界に開かれた人材育成センターとしての役割を果たします。
B いきがいに満ちた労働と余暇
(いきがいに満ちた労働)
人生を充実したものにしていくうえで、生涯時間の多くを占める労働のあり方、および自由時間の活用は非常に重要な要素です。
大阪は、国際的な中枢都市にふさわしい多様な就業機会を確保し、性別や障害の有無などにかかわらず、あらゆる人々が生涯を通じて、快適な環境、良好な条件のもとで、自らの能力を十分に発揮し、いきいきと働くことのできるまちをめざします。
(創造性豊かな自由時間)
さまざまな都市型余暇関連施設や情報提供システムの構築などにより、市民が、自由時間を活用したコミュニティ・学習・スポーツ・ポランティア活動などを通じて、ふれあいや交流、自己研さん、社会貢献をはかり、個性豊かな人生をおくることのできる都市をつくります。
C 心豊かな交流と自治
(自治の精神をはぐくむ地域コミュニティ)
地域に住む人々や働く人々が、自主的に相互扶助や日常的な交流活動を展開する中から、地域や大阪に対する関心や愛着をはぐくみ、さらに、青少年の育成・防災・環境美化等、自らの地域社会の健全発展に取り組むなど、自治の基礎となる心豊かで活力ある地域コミュニティの形成をめざします。
(多様な市民の交流)
地域社会の中で、また、地域社会をこえた広がりの中で、趣味・関心などを同じくする人々がさまざまなグループやサークルを形成し、共通の目的に向けた活動・交流を通して自己を高め、表現し、個性豊かにいきいきと生きる市民交流社会の実現をはかります。
(心がふれあうボランティア活動)
都市の主人公は市民であり、まちをつくる主役も市民です。
大阪は、市民がその知識・技能・経験や自由時間を生かして、自発的に、また、相互の協力のもとに福祉、各種指導などさまざまな分野において、ボランティア活動を展開する市民主体の人間性豊かなまちをめざします。
(3) 魅力ある大都市居住
住生活の魅力を高めることは、人々が都市に対して愛着や誇りを育てる基礎となり、また、多様な人々が住み、活動する中から、都市としての創造性や活力が生まれます。
大阪は、多様な就業機会のほか、教育・消費などの都市サービスを一層充実し、また、地域の特性に応じた良質な都市型住宅地の形成をはかります。これらにより、子どもから高齢者に至る幅広い年齢層、経済・文化など大阪の都市機能を担う人々、さらには全国・世界から活躍の場を求めて集まってくる人々など、さまざまな人々が豊かな大都市生活を楽しみ、愛着を持って住むまちを実現し、新しい都市居住文化の創造をはかります。
@ 魅力に満ちた都市居住
(大阪の特性を生かした多様な居住空間)
多様な人々の居住、市域全域にわたる居住を基本に、都心部・住宅地・水辺・公園周辺など地域の持つ特性や、今後の文化的まちづくりの推進などにあわせて、良質で特色ある都市型住宅地の形成をはかります。また、若者から高齢者までの幅広い人々のニーズ、都市住居を志向する層の新たなニーズに対応して、多様で良質な住宅の供給をはかります。
(新しい都市居住の魅力を高める居住環境)
さまざまな都市機能の集積に基づく利便性の高さこそ、大都市居住の魅力です。
このため、都市の安全性・快適性の向上とともに、文化性に富み、先進性・国際性を備えた医療・教育・消費・文化・交流・交通などの生活関連サービスや施設を、日常生活圏から広域レベルまで重層的に整備し、新しい大都市居住の魅力の創出をはかります。
A 豊かな都市型消費文化
(合理的で安定した消費生活)
豊かな市民生活を実現するうえで、消費生活の安定と充実は大きな要素です。
このため、生活必需品をはじめ、良質で多様な生活関連物資やサービスが、安定的かつ適正に供給され、また、消費者が正確な情報に基づき的確に選択ができるなど、合理的で安定した消費生活を営める消費環境を整備します。
(魅力ある大都市消費環境)
消費活動は、人々のいきがい追求のうえでも重要な位置を占め、充実した消費環境は、大都市魅力の大きな柱です。
大阪は、地域における生活文化やコミュニティ活動の拠点ともなる近隣型の商業集積から、総合的なショッピングゾーン、特色ある専門店街、都市リゾート型の新しい商業サービス拠点などの国際的な大都市にふさわしい商業空間までを、重層的に配置することによって、豊かな都市生活が営まれ、新しく健全な消費文化を生み出し、発信する都市をめざします。
(4) 創造性に満ちた大阪文化
今後、我が国は、世界の中で経済面に加え、文化面においても重要な役割を果たすことが期待されます。また、人々の文化志向が高まる中で、都市の魅力や活力の向上に文化が果たす役割は、さらに高まると考えられます。
大阪は、豊かな生活文化が高次な文化をはぐくみ、また、高次な文化が生活文化の質を高めるなど、ダイナミックな文化活動の展開と、世界の文化の活発な交流によって新たな文化を創造し、発信する都市をめざします。
@ 香り高い生活文化
(都市に息づく伝統文化)
大阪は、難波宮跡や大阪城・四天王寺・住吉大社など数多くの文化財・史跡、文楽をはじめとする伝統芸能など、豊かな文化の蓄積を持っています。
これらは、大阪らしさ、大阪に対する市民の誇りとなり、さらには新たな文化創造の源となるものであり、その積極的な保存・活用により、これらが歴史的環境として、都市の中に、また、生活の中にいきいきと息づいたまちをめざします。
(多彩で活発な市民文化)
大阪人は、文化活動の担い手として、また理解者として、文化の発展に大きな役割を果たしてきました。
将来に向けて、この伝統を受け継ぎ、すべての市民が日常的・主体的に文化活動を展開するとともに、文化の理解者・育成者として高次な文化を楽しみ育てるなど、生涯を通じて文化の香り高い創造的な生活のできるまちをめざします。
(活発な市民スポーツ活動)
市民が、幼児期から高齢期に至る生涯を通じて、自らの体力に応じたスポーツに取り組むことにより、健康でいきいきとした生活を楽しめるスポーツ市民のまちをめざします。
(新しい都市生活文化の創造)
生活文化は、市民一人ひとりが、日常的な都市生活の中で、自らつくりあげていくものです。
大阪は、衣・食・住生活や学び・働き・遊ぶなどの都市生活の営みの中から、また、道路・車の利用や都市環境などに対する市民の都市生活者としての高い意識の中から、文化都市にふさわしい生活スタイルを確立し、また、これを可能とするまちづくりによって、新しく魅力ある生活文化を創造し、発信する都市をめざします。
A 世界に発信する芸術文化
(新しい芸術の創造)
大阪がはぐくんできた感性や創造力を生かし、音楽・舞台芸術・美術・文学・映像など、多彩な分野で、内外の芸術家が活発な創作活動を展開し、常に新しい芸術を創造し、発信するまちをめざします。
(国際的な芸術交流)
新進芸術家が、社会的な評価を受けて世に出る登竜門となり、また、世界の芸術家には魅力ある発表の場となるなど、市民が世界の芸術と接しながら、芸術家を評価し、育てていく芸術交流のまちをめざします。
B 国際的な頭脳センター
(創造的・革新的学術研究)
学術研究は知的フロンティアを切り開き、社会発展の原動力としての役割を果たします。
大阪は、国際的な経済・文化都市としての特性を最大限に活用し、都市工学、経済・金融・政策などの社会科学、さらには、情報工学・生命工学などの新しい分野における最先端の研究によって、世界が抱える諸課題の解決に大きく寄与する学術研究拠点をめざします。
(国際的な学術研究ネットワークの中枢)
大阪は、我が国を代表する学術研究圏域である近畿圏の中枢都市として、我が国や世界との研究ネットワークを形成し、これをもとに、広範な共同研究の実施、内外研究者の相互交流などによって、新しい研究成果を生み出す学術分野の交流・融合拠点としての役割を果たします。
C 世界に開かれたスポーツ拠点
(国際的なスポーツ交流)
多彩なスポーツイベントの開催により、市民をはじめ、内外の人々が優れたスポーツを楽しみ、また、世界のスポーツ選手が常に集い、競い、交流する国際的なスポーツ交流拠点をめざします。
(スポーツ文化の発信拠点)
優れたスポーツ選手や指導者の育成、スポーツ科学・医学の研究、スポーツ情報の収集・発信など、スポーツに関する新しい知識・技術・情報を創造・発信する世界のスポーツ文化都市をめざします。
(5) 活力ある経済・産業
豊かな生活の実現、都市の成長・繁栄、さらには都市が広く社会に貢献していくうえで、活力ある経済・産業は不可欠な要素です。
国境・時差をこえて活発な経済・産業活動が展開され、地球全体がひとつの経済圏となり、その中で高次な経済中枢機能が集積した大都市の役割が大きく高まる方向にあります。
我が国を代表するビジネスセンターであり、先進国一国に匹敵する経済力を持つ近畿圏の中枢都市である大阪は、歴史的にも密接な関係にあり、また、今後大きく発展していくことが展望されるアジア太平洋地域との連携をさらに充実し、相互の発展をはかります。さらに、人・物・情報・資金の一大交流拠点として、世界的な都市経済ネットワークに参画し、アジア・世界を結ぶ国際的な経済中枢都市をめざします。
さらに、地球全体を視野に入れた分業体制の構築、新たな技術革新、社会ニーズの高度化・多様化の進展といった大きな変化の中で、国際的な協調・調和をはかりつつ、常に新たな産業フロンティアを切り開き、人々の生活の質の向上や、社会・経済の発展に先導的役割を果たす活力ある産業都市を追求します。
@ 国際経済のネットワーク中枢
(国際的なビジネスセンター)
国際的な金融・証券・商品取引の総合マーケット、国際的な展示・取引・物流等の交易拠点など、自由で開放的な経済システムを備え、内外の企業が世界・アジアを視野に活発な活動を展開する国際的なビジネスセンターをめざします。
(アジア・太平洋経済圏のパートナーシティ)
世界経済、アジア・太平洋経済の共同運営機関、政策研究機関の集積をはかり、国際的な経済運営機能を強化するとともに、世界の諸都市との協調、産官学の協力などによって、技術・経営ノウハウの移転、人材の育成、資金や情報の提供など、積極的な国際協力・支援をはかり、アジアをはじめ、世界経済の発展と安定に貢献する経済パートナーシティとしての役割を果たします。
A 創造的な産業の母都市
(国際的な産業イノベーションの中枢)
おう盛な企業家精神や豊かな感性、熟練した技能を生かし、また、多彩な企業交流や産官学の共同研究などに基づく最新・最先端の技術・知識等の開発・産業化の推進によって、新たな生活文化産業、芸術文化産業、知識・情報産業など経済社会の発展を先導する都市型成長産業を不断に生み出す、国際的な産業イノベーションの中枢をめざします。
(重層的な産業コンプレックス)
多様な産業と中小企業の層の厚い集積が、大阪の産業の創造力・革新力の苗床です。
このため、中小企業の更新・高度化や新産業の創出によって、生産・流通・サービスなど、幅広い分野にわたり、都市型産業を重層的に集積し、これらが相互に密接に連携した産業コンプレックスの形成をはかります。
(6) 多彩な交流と世界への貢献
都市は、その創造した財・サービスや文化・情報などの提供と発信によって、社会の発展・安定に寄与し、また、都市が有する装置・活躍の機会などを広く開放することによって、人々の幸福に寄与する重要な使命を持っています。
大阪は、内外諸都市・地域との積極的な交流や新たな技術・学術・情報などの創造・提供によって、世界的諸課題の解決に積極的に寄与し、世界の平和と発展に貢献する都市、また、人・情報との出会い、自己実現の機会、高次なサービスなどを求めて世界中から人々が集まり活躍する、世界に開かれた国際都市をめざします。
@ 世界とともに歩む国際都市
(多彩な国際交流)
姉妹都市・姉妹港などをはじめとした、世界の各都市・地域との市民・都市・企業など多彩なレベルにおける積極的な交流により、国際社会との友好・親善や相互理解に努めます。これを基礎に、世界の各都市との人・物・情報・資金等の相互交流を進め、都市活力の向上に努めます。さらに、大阪が持つ技術・ノウハウ・サービスの提供や、世界の大都市との協調などにより、世界が直面する諸課題の解決に寄与します。
(自由で開放的なまち)
大阪に集まる人々を市民があたたかく迎え、支援する国際マインドあふれるまち、また、大阪の都市施設・サービス・制度などを十分に活用して、世界中から集まる人々が活躍し、家族ぐるみで安全・快適・便利な生活をおくることのできるまちをつくります。
A 世界の人々の交流拠点
(国際的な活躍・発表・評価の場)
内外の人々に、経済・文化・政治などの幅広い分野にわたる魅力ある活躍の場・機会を提供し、これらを求めて集まってきた人々を評価し、育てる都市をめざします。
(国際サービス都市)
高次な教育・消費等の生活関連サービス、音楽・演劇・美術等第一級の芸術文化サービス、観光・イベント・スポーツ等の余暇サービスなどを充実し、また、まち全体に自由で開放的・創造的な雰囲気を醸成し、人々がにぎわう活気にあふれた都市をめざします。
B 情報の創造・発信
(多彩な情報の創造)
経済・産業、学術・芸術、市民生活、都市づくりなど、多彩な分野における先進的な諸活動や世界との活発な情報交流によって、世界が求める新しく、かつ、価値ある情報を生み出していきます。
(最新情報の発信拠点)
大阪が生み出し集積した情報を、また、世界から大阪に集まる最新情報を分析・加工して、世界に向けて発信する情報都市をめざします。
(7) アメニティ豊かな空間
アメニティ豊かな空間は、都市で生活し活動する人々にとって、やすらぎやうるおいを与える憩いの場、また、語らいや交流などの生活を楽しむ場として、都市の中で重要な役割を果たします。さらに、都市の魅力を高める極めて重要な要素です。
大阪は、水・花・緑など自然的要素、歴史的・文化的要素、さらには建築物・まちなみ・みちなどの人工の要素を、都市のアメニティを構成する要素として総合的にとらえ、それぞれの持つ特質を十分に生かしながら、全体として調和のとれたアメニティ豊かな空間を積極的につくり出していきます。
@ 快適で魅力ある空間
(水・花・緑を生かしたまちづくり)
大 阪は、「水の都」として、八百八橋と称される数多くの橋や中之島に象徴されるように、川や海など豊富な水辺に恵まれています。また、大阪城公園や鶴見緑地に代表される花と緑の大規模な拠点もあります。これらを生かしながら、また、新たな公園・緑地、市民が親しめる川辺・海辺の創出など、その連続的・一体的な整備により、水・花・緑がまちの中にとけこんだ美しい都市・大阪の創造をはかります。
(文化性に富む都市魅力の醸成)
まちづくりの中で、大阪の歴史的・文化的要素を積極的に活用し、住む人々や訪れる人々が愛着や親しみを感じる、大阪ならではの文化的魅力に満ちたまちをめざします。
(魅力ある都市景観と雰囲気の創出)
アメニティ要素を一体的・総合的にとらえた都市デザインの方針のもとに、建築物やみちなどを整備・誘導し、多様な地域の特性と個性ある景観を持ったまちをめざします。また、人と人とが出会い、都市の活力を生み出すにぎわいのある空間を創造し、都市的雰囲気に満ちたまちをめざします。
A うるおいのある都市環境を守り育てる風土
アメニティ豊かな空間をつくり出していくためには、行政・市民・企業などの一体的な参加・協力が必要です。
このため、アメニティの重要性に対する理解や認識を高め、快適で魅力ある都市環境を、ともに守り育てていく風土の醸成に努めます。
(8) 確固たる都市基盤
ア 総合交通体系
大阪の都市生活や活発な都市活動の基礎は、市域や都市圏内における移動をはじめ、全国・世界との直結をも可能とする交通ネットワークによって支えられています。
大阪は、市民の身近な足を確保し、活発な都市活動を支える基盤として、鉄道などの大量輸送機関、自動車に代表される個別輸送機関、さらには技術革新に伴い登場する新しい交通機関などを、各々の特性を生かして組み合わせ、誰にとっても使いやすくきめ細かな交通網を充実することによって、モビリティの高い社会の実現をめざします。
また、世界的な人・物・情報の交流拠点にふさわしく、最先端の技術を導入した多様で便利な交通手段を整備し、広域的・国際的な交通ネットワークの充実に努めます。
@ 全国・世界と結ばれた交通拠点
空の拠点・関西国際空港、国際的な交易拠点・大阪港、さらにはリニア新幹線や高速道路の整備により、国内外と直結する国際・広域交通網の形成をめざします。また、市域内と空港等の国際・広域交通拠点をつなぐアクセス交通網の充実をはかります。
A 快適で利便性の高い都市内交通
(きめ細かくネットワークされた大量輸送機関)
鉄道については、新線の整備、広域鉄道との接続、相互乗入れなどネットワークの充実と輸送サービスの向上に努め、市域全域にわたる鉄道利用の利便性を高めます。
バスについては、サービス網の充実や容易な乗り継ぎシステムの導入などにより、鉄道を補完する主要な交通機関として、その充実に努めます。
また、技術の進展などによる新しい交通機関の適切な導入をはかるなど、多彩な都市交通体系の形成をはかります。
(交通利便性に優れた個別輸送機関)
大量輸送機関との適正な分担に向けた自動車利用の誘導、自動車専用道路・幹線道路など、それぞれの役割に沿った機能的な道路体系の確立による円滑な自動車交通の実現など、成熟した車社会への誘導をはかります。また、先端的な情報・通信システムの活用などにより、道路空間の有効利用、道路機能の高度化を進めます。
B 都市の活力を支える物流システム
大阪は、内外の物流拠点として、経済・産業活動の国際化・高度化、生活水準の向上に伴う多種多様な物資の輸送交通量の増大に対応するとともに、物流の円滑化・効率化に向けて、物流施設の計画的配置、新しい輸送システムや情報システムの開発・導入など、合理的な物流システムの確立をめざします。
C 安全で快適な歩行者環境
利便性の高い交通サービスの提供とともに、誰にとっても安全で快適な歩行者環境を創造し、人と車が調和し、共存できるまちをめざします。
イ 情報・通信体系
都市の永続的な発展のためには、新しい技術開発の成果を都市づくりに不断に導入していくことが必要です。
大阪は、最新技術を導入した情報通信基盤の整備によって、国際都市を拠点として、地球的規模で形成されつつある情報交流ネットワークヘの参画をはかります。また、経済・文化・市民生活・交通など、大阪で行われる諸活動を支えるきめ細かな通信網と高度な情報システムを積極的に導入し、まち全体が効率的・合理的に機能する高度情報都市の構築、さらには高度情報社会への円滑な移行をリードする先駆的都市をめざします。
@ 世界に直結する情報・通信ネットワーク
(グローバルな通信ネットワーク)
国境・時差をこえ、地球的規模で活発に展開される情報の交流・発信の中枢拠点として、最新技術を導入し、国内・世界の各都市・地域と24時間直結する通信ネットワークの形成をはかります。
(世界の情報拠点)
活発な都市活動の中から創造した情報や通信ネットワークを活用して世界中から収集し、蓄積・加工した情報を、世界に向けて発信する一大情報拠点の形成をめざします。
A 先進的な高度情報都市
(高度な情報・通信システム)
都心・新都心をはじめ、都市全体に高度できめ細かな通信ネットワークの形成をはかります。また、国際ビジネス・研究開発、学術・芸術などの高次・先端的な諸活動や、より豊かな市民生活を支える先進的な情報システムを備えるとともに、交通・供給処理・環境管理などの都市運営に、先駆的、かつ総合的な情報システムの導入をはかります。
(情報社会への先駆的都市)
高度情報社会への急速な移行にあたり、大阪は、その特性である先見性や創造性を発揮して、人材の育成、情報工学研究や先端的な技術の開発・実用化、また、情報化の進展に伴い派生してくる諸問題への対処などに、先導的な役割を果たしていきます。
ウ 供給処理循環体系
快適な都市生活や活発な都市活動を支え、清潔で衛生的な都市環境を保っていくためには、資源・エネルギーの安定した供給とその効率的な利用、その結果生じる下水・廃棄物の適正な処理と処分が必要です。
このため、水・エネルギーの万全な供給体制と、自然環境に対する負荷を極力軽減する下水・廃棄物の処理体制を確立します。また、資源・エネルギーの効率的利用技術の開発・導入や大深度地下空間を活用した施設整備など、新しい技術を活用して、供給・利用・排出・処理・処分という流れの中で、廃棄物などの資源化を促進する効率的な供給処理循環体系の確立に努めます。
@ 水・エネルギーの安定した供給
(水の供給)
広域的視点に立ち、市民生活や都市の活動に見合う十分な量の水資源を確保するとともに、需要の変動に柔軟に対応でき、災害時にも安定した供給ができる信頼性の高い水供給システムの確立をはかります。
また、水源の水質の保全、最新の浄水処理技術の導入によって、良質な水の供給に努めます。
(エネルギーの供給)
供給事業者などの協力を得ながら、供給ルートの多重化、新しい貯蔵システムの導入などをはかり、高品質なエネルギーの効率的で安定的な供給体制の確立に努めます。
また、省エネルギーの推進や都市に適合したエネルギー有効利用システムの確立などによって、社会全体のエネルギー効率の向上をめざします。
A 下水・廃棄物の適正な処理
(下水の処理)
都市で発生するすべての下水を処理し、安全で快適な都市環境の保全に努めます。
さらに、新しい処理技術を導入した高度で効率的な下水処理システムの確立によって、川や海の水を美しくよみがえらせ、まちの中で子どもが水遊びできる水辺を復活するなど、市民が清らかな水との出会いを楽しむことのできるまちづくりをめざします。
(廃棄物の処理)
廃棄物の減量化・資源化を推進するとともに、処理施設の能力拡大、高度な処理技術の導入に努め、快適な都市環境を創出する廃棄物処理体制の確立をはかります。
また、長期的視点に立って、最終処分地の確保に努めます。
B 循環システムの確立
資源の有効活用、地球環境の保全などの観点から、市民の理解と協力を得ながら、省資源型社会の形成をはかります。また、下水や廃棄物の資源化を積極的に推進し、処理の過程で発生する熱エネルギーを有効に活用するなど、「循環」の考え方を導入した新しい供給処理循環体系の確立をめざします。
V 構想の実現に向けて
この基本構想がめざす方向を実現していくため、中期的視点に立って、人口・産業経済などの基本指標、土地利用のあり方、目標達成に向けたまちづくり施策の方向などを、総合的に示す総合計画を策定し、その着実な推進に努めます。
また、構想の実現に向けたまちづくりの推進にあたっては、行政の努力はもとより、これと市民・企業・団体などの一致した協力が必要です。
このため、次のような諸点について、積極的に取り組みます。
1 市民とともに進めるまちづくり
まちづくりには、市民の主体的な参加や企業・団体などとの協力関係が特に大切です。このため、各方面の市政に対する関心を高め、行政と市民や企業・団体などとの間に強い信頼関係を築き、これをもとにこれらが一体となったまちづくりの推進に努めます。
2 効率的できめ細かな行政運営
効率的な組織・機構の確立や事務事業の見直し、事務のOA化・システム化などを推進するとともに、市民ニーズに適切に対応する行政サービスの充実や高い意識を持つ職員の養成などに努め、効率的でかつきめ細かな行政運営を進めます。
3 財政基盤の確立
市民ニーズの多様化などに伴い、今後一層増大する財政需要に対応するため、引き続き簡素で効率的な財政運営に努めるとともに、都市税源の拡充など、大都市の実態に即応した税財政制度の確立に取り組みます。
4 大都市制度の確立
大阪市は、基礎的自治体として市民生活の向上、都市の運営に直接的な責務を担い、あわせて社会経済活動が一体的に展開される大阪都市圏の中枢都市として広域的な役割を果たしています。
大阪市は、基礎的自治体として、また大都市圏の中枢都市として、その役割を十分に果たしていくにふさわしい行財政権限の拡充、圏域内各都市との協力による広域行政の一層の推進、さらには望ましい大都市制度の確立に積極的に取り組みます。
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A2 自治体の情報 |
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