平岡 久のホームページ>

A1 自治体の例規

A2 自治体の情報

B1 国の法令類

B2 国の情報

C 行政関係判例

TopPageへ戻る


 大規模事業評価モデル実施委員会意見書

    平成14年 6月25日
    大阪市大規模事業評価モデル実施委員会委員長 惣宇利 紀男


 【総合意見 】
 大阪市立近代美術館(仮称)整備事業の推進は、以下の理由により、妥当であると考えられる。

 1.世界の主要都市は、ほぼ例外なく魅力ある近・現代美術館を有し、それらが各都市の文化的な顔となっている。都市格という観点はもとより、国際集客・文化都市を目指す大阪市において、大阪らしい特色を持った近代美術館を整備することは、是非とも必要であると考えられる。

 2.近代美術館は、公共事業で整備される教育・文化施設の特性として、直接的な事業採算性は低いものの、費用対効果分析の調査では、その社会的効果の大きいことが確認されており、近代美術館を建設する意義は、非常に大きいものと考えられる。

 3. 近世以降の大阪は、著名な画家たちを輩出してきた歴史があり、そうした大阪ゆかりの作家による優れた作品が多数存在している。一方、長年にわたる収集活動や、心ある人々の寄贈により、現段階において、近代美術館の建設にふさわしい収蔵作品が整備されたと考えられる。これら収蔵作品の展示を通した、大阪独自の芸術文化の情報発信基地として、近代美術館の果たす役割は、非常に大きいものと考えられる。

 4. 展示室及び収蔵庫など近代美術館の規模は、収蔵作品の展示点数、配置計画、質の高い鑑賞空間の確保などの観点から算出されたものであり、妥当であると考えられる。

 5. 近代美術館建設予定地である中之島地区は、中之島新線の整備が予定されるなど、市内外から公共交通機関で容易にアクセスできる好立地となっている。また、建設予定地周辺では、既に大阪市立科学館が立地し、国立国際美術館の建設も進んでおり、近代美術館は、これらの文化施設と相乗効果を発揮することが期待されるなど、総合的に判断して、近代美術館を中之島地区に建設することは妥当であり、また時宜を得たものと考えられる。


 【付帯意見 】
  大阪市立近代美術館(仮称)整備事業は時宜を得たものであるが、その推進にあたっては、以下の諸点にも留意する必要があると考えられる。

  1. 建設予定地内に石組として残っている旧広島藩の船入の遺跡は、江戸時代に天下の台所として繁栄していた当時の大阪をしのぶ貴重な文化遺産である。近代美術館を、より魅力ある美術館とするため、これら船入遺跡を保存し、博物館的要素が加味された美術館として、一体的に整備することを検討すべきである。

  2. 来館者の評価は、展示されている作品、美術館の提供するサービスや情報など、諸々の要因に依存するので、美術館ではソフトが重要なファクターとなる。独創的な展示方法や来館者にどのような感動を与えるかということが大切であり、例えば世界の美術館とネットワークを結び、展示作品や展示システムを次々に更新し、常に斬新な企画運営を行ったり、他の美術館との共同企画等を行うなど、運営にあたっては不断の努力が継続されるように工夫する必要がある。

  3. 中之島文化ゾーンに計画される近代美術館は、建物自体も重要な文化的価値をもった施設となるように、デザイン等に配慮する必要がある。同時に、使いやすさなど、利用者の立場を十分に考慮した施設でもなければならない。そのために、近代美術館の建設にあたっては、斬新で柔軟な発想をもった建築家の登用も含め、設計に工夫を凝らす必要がある。

  4. 大阪では、デザイン分野が製造業をはじめとする産業の発展と一体になって充実してきた歴史がある。近代美術館では、これら生活に密着したデザインも美術館活動の対象とすることにより、近代美術館を、大阪のものづくりと連携させ、工業デザインをはじめ、各種デザインの発展に貢献できるようなものとするべきである。

  5. 近代美術館の建設・運営にあたっては、大阪市の厳しい財政状況を考慮し、経費の削減に努め、民間活力の導入などについても積極的に検討する必要がある。


  *出所−大阪市HP内>市の施策>事業評価


A1 自治体の例規

A2 自治体の情報

B1 国の法令類

B2 国の情報

C 行政関係判例

TopPageへ戻る